ビッグワードで上位表示すれば、そのビッグワードと2語、3語、あるいはそれ以上のワードを組み合わせたロングテールワードでの検索でも上位表示するのでしょうか。
これは当然そうだ!と思いそうなところですが、はたして実態はどうなのでしょうか。
ビッグワードで上位表示されるページがあれば、サイト全体がそのワードに関連のあるコンテンツである可能性がある、と検索エンジンから思われます。その点では明らかに有利と言えます。
ただし、その効果はグーグルのアルゴリズムの進化によって、徐々に失われつつあります。
ビッグワード1語の場合はその検索ユーザーがそのワードに関しての何かを知りたいことは分かるのですが、具体的な質問、ユーザーが何を知りたいのかを具体的に分かりません。
ですので、色々な可能性を残し、予測しつつ検索結果を出すことになります。
ところが、ロングテールワードでの検索の場合は、ユーザーが何を知りたいのか、あくまでも予測ではありますが、1語のときと比較すると格段に正確に予測することができます。
検索ユーザーの求めているものが分かれば、今のグーグルなら相当高いレベルで正確に、そのユーザーに知りたいことを教えること、つまり的確なページを上位に表示することができます。
グーグルは検索クエリに対して検索結果を表示する際に、2つの予測をしています。1つは検索ワードから検索ユーザーの知りたいこと、そしてもう1つはインデックスされたページがどんな内容なのかということです。この2つの予測が正解だったときに、ユーザーが知りたかった内容のページが上位に表示されます。そのページをクリックしたユーザーはそのページを訪問してみて、「これは自分が知りたかった内容だ!」と思うでしょう。そう感じたユーザーはどんな行動をとるでしょうか?
おそらくそのページをじっくりと読み、自ずと滞在時間は長くなるでしょう。人が1分に読める文字数は300文字程度なのだそうですが、そこから逆算しておおよそ何割くらい読んでもらえたのか割り出せます。これが分かるなら、このページの内容が訪問ユーザーの知りたいことにどれくらいマッチしているのかが分かります。
他にも、その後どのページを見たか、何ページ見たか、それぞれのページをどのくらいの時間見たかが分かります。
訪問者の検索ワードとその行動、それによって検索ワードとそのページの内容を知る、その精度はとても高いので、それだけで検索順位を決めてしまっても良いレベルにあります。そして今後もますますその精度は上がるでしょう。
従いまして、ビッグワードで上位表示されればロングテールワードでも上位表示されるのか?の答えは「ノー」です。